普段何気なく使っている「音楽」という言葉なんですが、どんな使われ方なんでしょう。

 フジテレビで放送されている「世にも奇妙な物語」で鹿賀丈史が指揮者に扮した話で、

「たった一つの音でもあなたがきれいだと思えば、それは音楽なのよ」という言葉がありました。

 あとよく言われるのが、「音楽は音を楽しむことが第一でしょう」という言葉があります。

 当研究会では意見がいくつか有りまして、

「心に生じた衝動を音で表現した者が音楽である。その衝動は喜怒哀楽の場合もあるし、

自分のことを世間に知らしめたいという思いもあるし、闘争心を満足させたいという思いもある」

という意見も有れば、

「音が発生して、その音が届く範囲内の空間のことを音楽という。演奏者・音・観客が同一と想定しても

会場が変われば違うものになるし、会場に応じて演奏者、観客ともに聴く姿勢や服装なども変わる。

その空間を作る裏方さん達や事務の人達も音楽づくりの一員なのだ」

という意見もあります。

 ま、どんな意見であっても「音楽とは○○である」と断定する姿勢そのものが、内輪受けにしかならない

世の中になっていくのでしょうが。

「こうして考えてくると、私は、日本人は、一見、音楽好きに見えるけれ

ども、実は、音楽の形をした感覚的な刺激が好きなだけであって、その刺

激によって目覚めた意識が、思考の形をとって内部に深く沈潜し、そこか

ら得られる法悦にも似た喜びとでも云ったものを、終極の目的とする真の

意味での「音楽」などとは、実はいちばん縁の遠いところにいる人種では

ないかと思うようになりました」と書いたのは、故・黛敏郎氏です。サンケイ出版から出ていた

「題名のない独白66ページ。真の意味での音楽、か。

 

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